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【NY為替オープニング】米労働市場を警戒、ドル指数100割り込む
■注目ポイント
・ムサレム米セントルイス連銀総裁講演、ハマック米クリーブランド連銀総裁が講演、ウィリアムズ米NY連銀総裁、アナ・ポールソン米フィラデルフィア連銀総裁が講演
・欧・ユーロ圏小売売上高(9月) 0.1%
・英・イングランド銀行(英中央銀行)が政策金利据え置き、予想通り:4.00%
・米・非農業部門労働生産性(7-9月)、米・新規失業保険申請件数(先週)、米卸売在庫(9月)の発表は延期
・チャレンジャー人員削減数(10月):前年比+175.3%(9月-25.8%)
・米シカゴ連銀:失業率4.36%
6日のNY外為市場では米政府機関閉鎖が37日に達し、最長記録を更新する軌道にある。経済や雇用に影響を与える可能性が警戒され始め、ドルの上値を抑制している。
重要データも限定的となり、経済状況を把握することが困難になりつつあるが、民間データを参考にすると労働市場の減速兆候が見られる。本日は連邦準備制度理事会(FRB)高官のイベントや講演での発言が相場材料となる。英中央銀行は金融政策決定会合で、市場予想通り政策金利を4%で据え置くことを決定。5対4での決定で、
金融政策委員会(MPC)メンバー4人が3.75%の利下げを主張したため、12月の利下げ観測が強まり、ポンド売り圧力になると見る。
米シカゴ連銀のグールズビー総裁はインタビューで指数が労働市場の安定を示唆していると指摘。ただ、緩和的に冷え込んでいると加えた。同時に、失業率、雇用削減は低水準で景気後退を予想していないとした。
米民間再就職支援会社チャレンジャー・グレイ・アンド・クリスマスによると、10月チャレンジャー人員削減数は前年比+175.3%と、9月-25.8%からプラスに転じた。また、増加率は3月来で最大。米企業による10月の人員削減発表は同月として過去20年以上で最多となったという。他の雇用統計先行指標では、10月の回復が見られるものの低水準で推移。最近の雇用状況を判断するうえで注目されていた雇用統計の先行指標のひとつ民間雇用者数を示すADP雇用統計の10月分は+4.2万人と、3カ月ぶりの増加に回復した。9月分は-2.9万人と、-3.2万人から上方修正され底堅さが示された。
米国経済の7割が消費で占めるため注目されるISM非製造業景況指数雇用は48.2と、9月の47.2から予想以上に上昇。しかし、5カ月連続の50割れで活動の縮小を継続した。また、ISM製造業景況指数雇用は46と、9月45.3から改善した。しかし、9カ月連続の50割れ。製造業も非製造業も雇用は活動の縮小圏にある。
また、コンファレンスボードが発表した10月消費者信頼感指数で労働市場動向を反映するとエコノミストが注目している「雇用は十分27.8%」と「仕事を見つけるのが困難18.4%」の差は9.4と、9月の8.7から回復した。
・ドル・円、200日移動平均水準148.29円。
・ユーロ・ドル、200日移動平均水準1.0889ドル。
ニューヨーク市場はドル・円153円60銭、ユーロ・ドル1.1530ドル、ユーロ・円176円60銭、ポンド・ドル1.3100ドル、ドル・スイス0.8075フランで寄り付いた。



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