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人工知能(AI)スタートアップの米 アンソロピックは最新の資金調達ラウンドを完了し、130億ドル(約1兆9300億円)を調達した。この調達では同社の価値が新規調達分を含めて1830億ドルと、評価額は従来の3倍近くに膨らみ、AIスタートアップとしては世界有数の規模となった。
AI企業としては過去最大級となった今回の資金調達ラウンドは、投資会社のアイコニック・キャピタルが主導し、フィデリティ・マネジメント・アンド・リサーチとライトスピード・ベンチャー・パートナーズが共同主幹事を務めた。シンガポールのGICやインサイト・パートナーズ、カタール投資庁(QIA)も参加したとアンソロピックが明らかにした。
同社は当初、50億ドルの調達を目指して交渉を開始したが、後に目標を100億ドルに引き上げたとブルームバーグが7月に報じていた。調達額は最終的には130億ドルに達した。知名度の高いAI企業への出資に積極的な投資家から、強い需要が示されたことが背景にある。
アンソロピックは資金調達ラウンドについて、「前例のない事業スピードを反映しており、企業や開発者、パワーユーザー向けのインテリジェンスプラットフォームである当社の地位を強化するものだ」との声明を出した。
アンソロピックは オープンAIの元社員らが2021年に創業。安全性を重視し信頼性の高い企業としての立場を築いてきた。規模ではオープンAIに及ばないものの、アンソロピックのチャットボット「クロード」とその基盤技術は、金融やヘルスケアなどの分野や開発者の間で支持を集めてきた。
同社の成長は最近スピードを増している。2025年初めに約10億ドルだったランレート(年換算)収入は、8月に50億ドルを超えたという。
同亜:アンソロピックの資金調達ラウンド完了を伝えるブルームバーグテレビジョン 出所:ブルームバーグ
原題: Anthropic Completes New Funding Round at $183 Billion Valuation(抜粋)



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