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16eの「e」ってEnough(これで十分)のeなのかも。
お手ごろiPhoneとして人気のあったiPhone SEに代わる形で発売されたiPhone 16e。ホームボタンに別れを告げ、「スマホに15万も20万も出せないけど、古臭いデザインはもう嫌だ」という層を狙い、デザインも名前もフルモデルチェンジされました。
特に、バッテリー持続時間はナンバリングモデル(当時のiPhone 16)を超えており、実用機としてはこれで十分すぎるのでは?という期待も持たせてくれました。
とはいえ、手に持った時の馴染み具合やスペックの差による使用感の違いなど、実際に使ってみてわかることも多いはず。そこで今回は、ギズモード編集部でiPhone 16eをメイン機として長期間使い込んだ2人に、日々の生活の中で見えてきた本当の使い心地を語ってもらいました。
参加メンバー:最近のiPhone歴
カイル: iPhone14 Pro/15 Pro→iPhone 16e
中橋: iPhone16 Pro Max→iPhone 16e
「100点じゃない」からこその良さ
── iPhone 16eを使い始めて約半年間ほど使ってみて、どうでした?
カイル: 僕はトータルでかなり気に入ってます。以前14 Proや15 Proを使っていたときは、高すぎるスペックをどう使いこなすか、常にスマホのことばかり考えてしまっていた気がして。
── 道具を使いこなすことに必死になっちゃう感じですね
カイル: そう。でも16eはいい意味でオーソドックス。深く考えず気楽に使えるし、この「シンプルさ」と「手軽さ」はやっぱり正義ですよ。
── なるほど。具体的にはどんなところですか?
カイル: 例えば、Proだと画面がヌルヌル動く「ProMotion(120Hzの画面リフレッシュレート)」とかありますけど、初心者はそれが何なのかすら分からないじゃないですか。16eは60Hz固定なので、そういった高機能ゆえのハードルがないからこそ、何も考えずにただスマホを使うことに専念できるんです。
中橋: 僕も気に入っています。16eそのものはもちろんですが、これを使ったことで変わった生活スタイルがすごく気に入りました。
── デバイスを変えてどう生活スタイルが変わったんですか。
中橋: 以前は16 Pro Maxで何でもこなしてましたけど、16eはカメラも含めて一台で万能というわけにはいかないじゃないですか。あえてコンデジ(コンパクトデジタルカメラ)やゲーム機を個別に持ち運ぶようになりました。右ポケットに16e、左にコンデジを入れて、鍵は傷つかないようにベルトにカラビナで吊るすスタイルになって。
── 道具が分かれたことで、かえって快適になったと。
中橋: 今日はカメラを持っていくか、それとも軽装で行くか。自分の装備を調整する「モジュール式」の工夫が楽しくなったのは、16eの潔い割り切りがあったからこそだと思います。道具が分かれたことで、逆にそれぞれに集中できるようになったんですよね。
カイル: あと、カメラが単眼(一つ)なのも意外なメリットがありましたよね。
中橋: そう! レンズがいかつくない分、周りからの「いい写真が撮れる人」っていう期待がなくなったんですよね。
カイル: 分かります(笑)。僕はもう、ご飯の写真はスマホをしまったまま友達に任せてます。今の僕のカメラロール、オレンジジュースの値上がりをメモした写真とか、記録用の実用的なものばかりですけど、その「外部メモリ」としての使い方が今はすごく心地いいんです。
バッテリー残量20%でも家を出れた
── 16eはバッテリー持ちについては有利な端末ですが、実際使ってみてどうでした?
中橋: バッテリーは本当に良かったですね。僕が一番感動したのは、朝起きたときに残り20%しかなくても、そのまま昼くらいまで持ってしまうという安心感。
── 20%で家を出るのは、普通なら勇気がいりますよね(笑)。
中橋: ですよね。でも16eだと「あ、これなら昼までいけるな」って思えてしまう。その分、充電速度も早いと感じるので、短時間の充電でまたすぐに戦線復帰できる。
カイル: 僕も明らかに充電する頻度は減りましたね。 高スペックなモデルを使っていた時は、バックグラウンドでいろいろな処理が動いていたり、自分自身もデバイスをいじりすぎてしまったりして、気づかないうちにゴリゴリ電池が減っていることが多かったですね。
── スペックが高いゆえの自覚のない消費ですね。
カイル: そう。でも16eはそのあたりも「気楽」なんです。1日の使用量にもよりますが、以前のように定期的に充電しなきゃと構える必要がなくなりました。
中橋: 確かに。僕も、16eだと「とりあえず今は大丈夫」っていう確信が持てるようになりました。
カイル: しかも、ちょっと減ったなと思っても、30分くらい充電すればすぐに十分な量まで回復する。この復帰の早さも恩恵を感じるポイントです。
欠点も当然あり
── 絶賛に近いバッテリー性能の一方で、「ここはやっぱり物足りない」という割り切りもありますよね。
カイル: 一番の不満はやっぱりカメラですね。僕は超広角が欲しかった。望遠は別にいらないんですけど、室内の雰囲気を撮りたい時に普通の広角カメラ(24mm相当)だと画角が少し足りないんです。
中橋: 僕も超広角はあったら嬉しかったですね。iPhone 16やProの超広角(0.5倍)って、持ち歩いているコンデジにもない画角なので、そこは代用が効かない。
── カメラの仕組み的に、撮り方自体が変わってしまった?
中橋: 変わりましたね。さっきも少し話したように、みんなでご飯に行ったときの集合写真係を引退しました(笑)。以前はPro Maxだったから「いいカメラで撮って」と頼まれましたけど、今はカメラが1つなので周りからも期待されないんです。
カイル: 分かります。カメラマンとしてはちょっと恥ずかしいんですけどね(笑)。
中橋: 16eで撮るのはあくまで「記録」用として。自分のギャラリーを見返してもワクワクしないけど、その分写真はコンデジで撮るという棲み分けができました。
── 操作性の面で、Proモデルから変えて気になった部分はありますか?
カイル: ダイナミックアイランドがないことですね。15 Proから乗り換えてすぐに気づきました。特にメディアプレイヤーの操作。あそこがショートカットになっているので、1タップで開けないのは地味にストレスです。
── 今は、わざわざアプリを開き直しているんですか?
カイル: そうなんです。通知センターを下ろしても出てこない時があって、そのたびにホームに戻ってアプリを探して……というステップがすごく多い。あとはスピーカーのステレオ感が弱くて、少しモノラルっぽく感じるのも寂しい点ですね。
中橋: 僕はやっぱりMagSafe非対応が痛かった。以前はMOFTなどをパチっと貼って使っていたので。
── 今はどう対策しているんですか?
中橋: マグネット内蔵のケースを付けて無理やり対応させていますけど、そうするとお気に入りのケースが選べないというジレンマがあって。バッテリーが信頼できるだけに、充電の時だけわざわざケーブルを刺すという「儀式」が発生するのが、もったいないなと感じますね。
カイル: 確かに。ただ、僕はもともとMagSafe使わない派だったので、そこは気にならなかったかな。
もしiPhone 17eが出たらどうする?
── 16eを半年使い込んでみて、次の一台はどう考えていますか?
中橋: 実はちょうど今、iPhone 17(無印)に乗り換えたところなんです。
── お、17に! それは、16eに愛想が尽きた……というわけではなく?
中橋: そんなことはないですよ(笑)。単純に最新の無印モデルを経験しておきたかっただけで、16eの割り切ったスタイル自体は今でも気に入っています。17eが出たらまた試してみたいですね。
── カイルさんはどうですか? 次も「e」シリーズを狙いますか。
カイル: 僕は次はスペックに振り切りたいですね。最近はポータブルゲーム機の良さも感じていて、スマホでも快適にゲームがしたいんです。iOSの自由度に限界を感じることもあるので、次はAndroidに行くかもしれません。
── なるほど。もし次期モデルの「17e」が出るとして、ここだけはアップグレードしてほしいというポイントを1つだけに絞るとしたらどこですか?
カイル: カメラです。超広角がほしい。
中橋: うん、カメラっすよね。そこが改善されたら、もう無条件にこれでいいってなると思います。
中橋: 16eを振り返ると、プラス1.5万で超広角もMagSafeも手に入る無印のiPhone 16(11万4800円)が選べたわけで、正直そっちはそっちで正解だと思うんです。
カイル: 僕らの社用スマホはiPhone 12ですが、おなじように機能性を割り切った社用スマホとしては、最適解かもしれませんね。
中橋: そう、究極の「道具スマホ」枠。でも、16eを使い込んだからこそ思うんです。16eの「e」がEnough(これで十分)のeだったとしたら、次に出る17eは、その「十分」の基準を一段階引き上げてくれるはず。16eで見えた課題を、Appleがどうブラッシュアップしてくるのか。そう考えると、やっぱり17eの進化は無視できないんですよね。
ということで、必要最小限の機能にまとまったことで100点満点の万能スマホではないけれど、そのシンプルさを楽しんだり、あえて別の道具に凝ってみたりと、16eを選んだことで逆に豊かな日常生活を送れていたのが印象的でした。
噂では3月に発売されるかもとの噂がある17e。