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米民主党の重鎮、ペロシ元下院議長(85)が政界からの引退を表明した。約20年にわたり下院民主党を率い、その間に4人の大統領の下で下院議長を務めた。
6日にソーシャルメディアに投稿した動画でペロシ氏は「私たちは歴史をつくり、前進してきた」と述べ、「今こそ、私たちが大切にしてきた米国の理想を守るため、民主主義の担い手として引き続き力を尽くさなければならない」と語った。
ペロシ氏の引退により、民主党が強い地盤を持つサンフランシスコ選挙区の議席が約40年ぶりに空席となる。同時に、党指導部にも空白が生じ、民主党が今後の方向性をどう描くかが改めて問われることになる。
同氏は卓越した議会運営と資金調達力で知られ、医療保険制度改革法(オバマケア)や金融規制改革法(ドッド・フランク法)などの成立に中心的役割を果たした。一方で共和党からは攻撃の的とされることも多かった。
民主党のジェフリーズ下院院内総務は3日の記者会見でペロシ氏について、「象徴的かつ伝説的な存在であり、長年にわたり多くの人々の暮らしをより良くするために尽力してきた、まさに変革の担い手だ」と語っていた。
原題: Nancy Pelosi to Retire From Congress After Nearly 40 Years(抜粋)
— 取材協力 Erik Wasson, Derek Wallbank and Laura Davison