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5時間前
米司法省は23日、性犯罪で有罪とされたジェフリー・エプスティーン元被告(故人)に関連する捜査資料を新たに公開した。その中には、英スコットランドのバルモラル城にいるとする人物が、元被告の共犯者とされたギレイン・マックスウェル受刑者に「不適切な友人」の紹介を求める電子メールが含まれていた。
この電子メールは、2001年8月16日に「A」という人物が、マックスウェル受刑者(現在は禁錮20年の刑で収監中)あてに送信した。
電子メールは、「バルモラルでの英王室のサマーキャンプに来ている」という書き出しで始まる。「ロサンゼルスはどうだ? 私の新しい不適切な友人は見つかったか?」と尋ねる部分もある。最後は、「じゃあまた。Aより」という言葉と、キスを意味する「xxx」で結ばれている。
バルモラル城はイギリス王室の邸宅。BBCは、イギリス国王チャールズ3世の弟、アンドリュー・マウントバッテン=ウィンザー氏のチームにコメントを求めている。10月末に「王子」の称号を失ったアンドリュー氏はこれまで、あらゆる不正行為を否定している。
アンドリュー氏は以前、「(エプスティーン元被告の)逮捕と有罪判決につながったような行動を見たことも疑ったこともない」とも述べていた。
電子メールの内容
当該の電子メールは23日に公開された1万1000件以上の資料の一部で、「The Invisible Man(透明人間)」という件名で、「abx17@dial.pipex.com」というメールアドレスから送信されていた。
それによると、マックスウェル受刑者は電子メールを受信した同じ日に返信。「がっかりさせてごめんなさい。でも、真実を伝えなければいけません。適切な友人しか見つけられなかった」と伝えている。
以前公開された画像では、エプスティーン元被告の電話帳に「ヨーク公爵」の連絡先として「aace@dial.pipex.com」という別のメールアドレスが記載されていたことが分かっている。ヨーク公爵はアンドリュー氏のかつての称号。同氏は10月中旬に、これをはじめとする自分の称号を返上すると声明で発表した。
23日に公開された資料には、マックスウェル受刑者と「透明人間」の別のやり取りも含まれる。この「透明人間」という通称は、前述の二つのメールアドレスで使用されていることが示されている。
2002年2月に送られたメッセージでは、ペルー旅行について話し合われていた。
マックスウェル受刑者はペルー行きの計画の詳細を記したメールを「abx17@dial.pipex.com」宛てに転送し、「どう思う?」と「透明人間」に尋ねている。
転送した元のメールのアドレスには「フアンエステバン・ガノザ」という名前が付されていた。メールでは昼食や乗馬などを提案していた。
また、「女の子たちのことだけど(中略)彼は何歳? 彼がここで誰かを見つけられるとは思えないけど、やってみてもいい」とも書かれていた。
「透明人間」はこの電子メールに、別のアドレス「aace@dial.pipex.com」から返信。マックスウェル受刑者に対し、「食事については私は何でも大丈夫だから、彼の計画に合わせるよ。(中略) 女の子については、きみとフアン・エストバンに完全に任せるよ!」などと書いた。
文末には「たくさんの愛を。Aより。xxx」とある。
2002年3月のやり取りでは、マックスウェル受刑者は「あなたが見たがると思って送りました」という書き出しの電子メールを、「aace@dial.pipex.com」に転送している。
そのメールには、別の人物に送られたとみられるメモのコピーが含まれており、「アンドリューにあなたの電話番号を渡したところだ」などとある。
「2本足の観光(つまり知的で楽しく、良家の出身者)を少しばかりできれば、彼はとても喜ぶだろう」と続いている。
米司法省は、生前に性犯罪で有罪とされたエプスティーン元被告の2件の刑事捜査に関連する資料、いわゆる「エプスティーン・ファイル」を公開している。
連邦議会は11月、司法省にエプスティーン元被告関連の捜査資料を文書を公開するよう命じる法案を可決した。公開期限は12月19日だったが、まだすべての資料は公開されていない。
アンドリュー氏の名前はこれまでに公開された資料にも含まれていた。写真に写っていたり、名前が記載されたりしているだけでは、不正行為があったことの証拠にはならない。
23日に新たに公開された資料の中には、2020年4月に米司法省が英当局に対し、2件の刑事事件の捜査に絡んで、「アンドリュー王子」に対する事情聴取への協力を求める正式な要請も含まれている。
2件のうち1件はエプスティーン元被告に関するものだった。
司法省の文書は、「(エプスティーン元被告の)これまでの捜査で、アンドリュー王子が、進行中の捜査に関連する特定の事案の目撃者または関係者であった可能性があることが明らかになった」としている。
また、アンドリュー氏は捜査の「対象」ではなく、米国法に基づく犯罪を犯した証拠は見つかっていないとも強調している。
資料には、米当局が事情聴取で確認しようとしていた項目のリストが添付されている。リストには、アンドリュー氏がエプスティーン元被告やマックスウェル受刑者を通じて出会った複数の女性の名前や特徴のほか、アンドリュー氏がエプスティーン元被告とマックスウェル受刑者と関係を築いた経緯などが含まれていた。
ドナルド・トランプ米大統領も、23日に公開された資料に登場している。例えば、2020年に送信された米検事補のメールは、トランプ氏がエプスティーン元被告のプライベートジェットに搭乗した回数が、「これまで報じられていたよりも(あるいは我々が把握していたよりも)はるかに多かった」としていた。
トランプ氏は昨年、「私はエプスティーンの航空機に乗ったことは一度もない」と主張していた。トランプ氏は、エプスティーン元被告に関連する不正行為を否定している。



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