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全人代に臨む習近平国家主席=北京市の人民大会堂で2024年3月5日、岡崎英遠撮影 拡大
全人代に臨む習近平国家主席=北京市の人民大会堂で2024年3月5日、岡崎英遠撮影

 中国外務省は29日、習近平国家主席が5月5?10日の日程でフランス、セルビア、ハンガリーの欧州3カ国を訪問すると発表した。習氏の欧州歴訪は2019年3月以来、約5年ぶりとなる。米国との長期的対立や国内経済の低迷に対応するため、対欧州で関係安定化を急ぐ考えとみられる。

 フランスではマクロン大統領と会談し、両国間や中欧の関係のほか、ロシアのウクライナ侵攻についても意見を交わすとみられる。中国としては、伝統的に独自外交を重視するフランスとの関係を強化することで、米欧の連携にくさびを打ち込む狙いだ。中国に融和的なセルビア、ハンガリーといった国を取り込み、欧州が一枚岩になるのを防ぐとの思惑もありそうだ。

 中国と欧州諸国の関係を巡っては、今年3月にオランダのルッテ首相、4月中旬にはドイツのショルツ首相を北京に招いて会談するなど、習指導部は外交を活発化させている。【北京・岡崎英遠】



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